5度克服した男性が語る「がん治療が残した障害」 治療には必ずメリットとデメリットがある

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このように、自分の体に健康上の問題があることがとにかく許せなかったのです。

脳腫瘍のビフォーアフター
脳腫瘍のビフォーアフター。右が手術前、左が手術後のMRI画像で、白い部分の腫瘍が切除されて、左では黒い穴が開いている(写真:高山さん提供)

100%健康な体なんてあり得ない

でも、ご存じの方も多いかもしれませんが、健康な人の体でも毎日数千個ものがん細胞が生まれていて、それを免疫細胞がやっつけています。

『5度のがんを生き延びる技術 がん闘病はメンタルが9割』書影
『5度のがんを生き延びる技術 がん闘病はメンタルが9割』(幻冬舎)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

がん細胞が生まれる速さを、免疫細胞がそれらを排除する速さが上まわれば、腫瘍を形成していくことはありません。それが、何らかの原因で免疫力が下がると、がん細胞を退治するペースが遅くなり、徐々に腫瘍になっていくわけです。

そう考えると、100%健康な体なんてこの世にないのです。健康な人の体にも、不健康な部分(がん細胞)があるのですから。

だから、100%元の自分に戻す必要もないのではないでしょうか。

昔の、100%健康な体を目指していた自分にも、そんなふうに言ってあげたいです。

高山 知朗 オーシャンブリッジ ファウンダー

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たかやま のりあき / Noriaki Takayama

1971年、長野県生まれ。早稲田大学卒業後、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)などを経て、2001年にITベンチャー企業の株式会社オーシャンブリッジを設立。11年に脳腫瘍(グリオーマ)摘出手術を受ける。13年に悪性リンパ腫を発症。抗がん剤治療を受け寛解に至るが、体力面の不安から17年に会社をM&Aで売却。直後に急性骨髄性白血病を発症し、臍帯血移植を受けて寛解に至る。20年に大腸がん、24年に肺がんの手術を受け、現在は自宅で元気に暮らす。闘病ブログががん患者から絶大な人気を誇る。著書に『5度のがんを生き延びる技術 がん闘病はメンタルが9割』『治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ』(ともに幻冬舎)。

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