5度のがんを克服した男性「高額な治療は不要」 自由診療クリニックで味わった「苦い経験」
治療を否定したくなる気持ちと闘う
がんには辛い治療のイメージがあるので、「怖い手術や辛い抗がん剤治療を受けなくてもどこかにがんを治す秘策があるはず」と、現実から逃げたくなる気持ちも痛いほど分かります。
実際、「抗がん剤は効かない」「がんは放置するのがよい」などとがんの三大治療(手術、放射線治療、抗がん剤治療)を否定するような、患者にとって耳触りのよいキャッチーな極論をタイトルにした本もかつて話題になりました。著者が大学病院の医師だったりすると、内容も信頼できそうに思えます。がんという過酷な現実を前にして、そうした安易な道に逃げたくなってしまうかもしれません。
でも「抗がん剤が効かない」のが本当なら、世の中から抗がん剤はなくなっているはずですし、放置でいいならがん治療そのものがなくなっているはずです。
これは、「抗がん剤が効かないがんもある」「焦って手術しなくても、放置(正確には経過観察)していればよいがんもある」という事実から、世間の注目を集めるために一部を切り抜いて極端に単純化して表現しているものと考えられます。極論には注意が必要です。
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