「がんイコール死ぬ病気」だったのは過去の話。今は有効な治療法が相次いで登場し、多くは「治る病気」「付き合っていく病気」へと変わってきている。
一方で、患者は入院や通院で日常生活が制限されたり、手術による後遺症や抗がん剤の副作用につらい思いをしたりするだけでなく、高額な医療費を支払い続けるという新たな問題に直面している。
がんにかかるとどれくらい費用が必要になるのか。がん治療の現状とかかる費用について取材した(知っておきたい「がん治療とお金」を、3日間にわたってお届けします。今回は1回目)。
命とお金を天秤にかける
「私が医師になった20年ほど前、医療にお金のことを持ち込むのは、命とお金を天秤にかけるようで、いやらしいとされていました。ところが今は、そうではないという認識になっています」
そう話すのは、医師で愛知県がんセンター薬物療法部医長の本多和典さんだ。
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