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「今日からお前が母親だ」突然、親の介護・家事を背負った18歳。元日テレアナウンサー町亞聖さんが語るヤングケアラーの「問題」<前編>

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家事と受験勉強の両立ができるようになった頃、母親がリハビリテーションの専門病院から退院する。「とりあえず帰ってこられてよかった。ありがとう」と家族で喜び合ったものの、町さんの胸中は複雑だった。

「退院したのが2月の受験シーズンで、そこに在宅介護が重なったんですよね。さすがに手放しで喜べませんでした」

リハビリテーション専門病院にいた頃の母親(写真:町さん提供)

そんななか、町さんは立教大学に合格した。授業料は奨学金で賄った。

大学生になっても、介護と家事の両立は続く。町さんは「一人暮らしの夢は破れ、早く帰るためゼミに入れず、サークル活動もできず。憧れていたキャンパスライフはあきらめました」と振り返る。

私だけがこんな大変な思いを…

ヤングケアラーとして、やすらぐことのない町さんの日々に追い打ちをかけたのが、父親の存在だった。

町さんによると、父親は昔気質の「男は外で仕事、女は家で家事や子どもの世話」と考えるタイプだったという。父親は町さんら子どもたちの頼りにならないどころか、仕事から帰ると嫌なことを忘れようと酒をあおった。怒りが込み上げると、手は上げないものの暴れることが度々あったという。

「母が病気になったのは誰のせいでもない。母のことは大好きでしたが、なんで、私だけがこんな大変な思いをしなきゃいけないのかって、ドロドロした思いを抱えていました」

だが、そんな気持ちは誰にも言えない。「周りに話しても同じ経験をしている同世代がいないので、絶対にわかってもらえない。ましてや解決できるわけもないと思い込んでいました」。町さんは「友達を遠ざけていた」とも言う。

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