子どもを育てながら、近くに住む80代の両親の生活を見守ってきたA子さん(50代)。
彼女の母親は末期がんで、入院生活を経た後、数カ月前から自宅で療養生活を送っています。私は母親の在宅医として、A子さん家族と関わるようになりました。
いきなり始まった両親の介護
最初にお会いしたときのA子さんは、かなり追い詰められているように見えました。というのも、父親には以前からうつ症状があり、精神的に不安定な状態。精神科に通って薬を処方してもらっていました。
これまで、その通院を付き添っていたのは母親でしたが、末期がんとなった今、そうはいきません。結局、A子さんが父親に代わって、精神科に薬をもらいに行く状況に。それまで父親のことは母親に任せっきりだったA子さんは、突然降りかかってきた両親の介護に、パニックになりかかっていたのです。


















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