コロナ禍で消えた「夜パフェ」に《第2次ブーム》の気配、盛り上がり方が第1次と"ひと味違う"決定的理由

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1号店をオープンさせた2021年当時、岡本社長は大学4年生だった。そこから4年余りで20店舗を超えるまでに成長している。

Z世代ならではの発想が詰まった「アイスは別腹」の店舗(写真:筆者撮影)

一方、イートインの店舗で勢いがあるのが、CARTONの展開する「パフェバー &VIGO」だ。同社は千葉県柏市の柏の葉キャンパスに本社を置き、つくばエクスプレス沿線を中心とした千葉県内で飲食店を展開している。

「VIGO」が生まれたのは2022年。コロナ禍で密にならない業態の必要性を感じ、「夜パフェ」に着目。もともとビストロ&バーだった「VIGO」でパフェの提供を始めたところ人気となり、夜パフェ専門店として展開していくことにした。

2大コストを抑制し出店余地が拡大

それぞれ営業形態こそ異なるが、強みとして共通する点は多い。なかでも特筆すべきなのが、飲食店の3大コストである「食材費(Food)」「人件費(Labor)」「家賃(Rent)」のうち、人件費と家賃を抑えたことで、これまではお店が成り立たなかった場所でも営業できる点だ。

第1次ブームのときは「シメパフェ」というスタイルが主流だったため、店舗は飲み屋の多い場所にある傾向が強かった。Parfaiteria beLの渋谷店は渋谷駅西口の複合施設「渋谷フクラス」のすぐ裏手のビルにあり、渋谷駅まで3分ほどの場所だ。

一方、「アイスは別腹」のフランチャイズ店舗である横浜関内店があるのは、横浜の中でもディープなスポットとして知られている福富町だ。イセザキ・モールから道路を1本入った場所で、横浜スタジアムのある関内駅にも近いが、キャバクラやホストクラブも多い。

実際、横浜関内店もキャバクラやホストクラブなどが入るビルの1階にある。それでも営業が成り立つのは、商品力があり、目的来店で集客できるからだ。

横浜関内店は30種類ほどをラインナップしており、アイスと店名についているが、まるでパフェのような商品を提案している。なかでも「濃厚生チョコ」や「クリームブリュレ」などの人気が高い。

また、期間限定の「いちご生チョコ」や「盛りすぎマンゴー」など、フルーツを使った提案にも力を注ぐほか、少しアルコールを入れた「大人の深酔いパフェ」や、「こどもあいす」も提供しており、ラインナップの幅は広い。

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