学力テスト偏重が、受験競争を生み出している
窪田:中室先生の最新刊『科学的根拠(エビデンス)で子育て』では、「子供のうちに非認知能力(注)を高めることが学力向上にもつながる」と書かれていますが、日本ではまだまだ受験に向けた詰め込み型の教育が中心ですよね。非認知能力が大事だと分かっていても、いざ教育となると学力を重視しがちです。中室先生は今の教育システムをどう見ていますか?
(注)非認知能力:IQテストや学力テストで数値化される「認知能力」に対して、忍耐性や責任感、協調性、リーダーシップ、コミュニケーション力などの能力のこと
中室:学力テスト偏重の評価になっていることが気になっています。そもそも学力テストは、「認知能力」を測るために開発されたものですが、「認知能力」を一言で言うと「考える力」なんです。


















