今が旬!たけのこはトップクラスの「デトックス」食材 老廃物の排出効果を引き出す”薬剤師おすすめ”の食べ方と余ったときの保存法

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食物繊維は便のカサを増して、お通じをよくしますし、コレステロールの吸収を抑え、血糖値の急上昇を防ぐのにも有用です。腸内環境も整うのでニキビなどもできにくくなり、肌の状態をよくすることにもなります。

健康のためにも、美容のためにも、食物繊維を摂ったほうがよく、そういう意味でも、たけのこはトップクラスの食材といえるのです。

実は漢方的に見ても、たけのこは優秀なデトックス食材で、体内にこもった熱を冷ます「寒」の性質を持ち、「痰(たん)を取り除いて、穴(けつ)を利する」働きがあります。

漢方でいう痰とは、広い意味で体内に停滞した老廃物をさします。老廃物はさまざまな疾患の原因となると考えられています。一方、穴を利するというのは、気の巡りをよくするという意味で、イライラを解消します。ほかにも、体内の余計な水分を排泄するため、むくみも解消してくれます。

たけのこを控えたほうがいいケースも

このように、多くのデトックス効果が期待できるたけのこですが、注意すべき点もいくつかあります。

まず、たけのこの冷やす性質は熱がこもっている人には有用ですが、体が冷えていたり、虚弱体質だったりする人は冷えが助長され、下痢などをしてしまうおそれもあります。

以下に当てはまる人は、みそ汁やたけのこご飯など、温かい料理にして、少量だけ食べるなどの工夫が必要でしょう。

<注意が必要な方>
・胃腸の弱い人
・高齢者
・冷え症の人

それから、たけのこの「寒」の作用とは関係ありませんが、含まれる渋い成分が胎児の成長に悪影響を与える可能性があるため、妊婦さんも控えめにしたほうがいいかもしれません。

また、たけのこに含まれる成分のなかには、咳を誘発したり喘息を悪化させたりする作用を持つものもあります。アトピー性皮膚炎や中耳炎の人では症状を悪化させるおそれがあるので、少量でも注意が必要です。筆者の薬局にも、毎年この時期には、たけのこの食べすぎでアトピー性皮膚炎が悪化して相談に見える方がいらっしゃいます。

さらには、たけのこのえぐみの元はシュウ酸で、尿路結石の原因になるので、結石ができやすい人も気を付けましょう。

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