
ある日突然、自分が死ぬかもしれない事態に直面したら。人は何を思い、どんな行動を取るのか。そして無事に生還できたとき、生き方や価値観に変化はあるのか。
そんなテーマで取材したのは、ピン芸人のコラアゲンはいごうまんさん、55歳(以下、コラアゲンさん)。
「ヤクザ」「新興宗教」「SMの女王様」など、さまざまな物事に密着取材し、そこでの体験を漫談で披露する芸風だ。芸歴約35年のベテランで、かつてはワハハ本舗に所属し、「人志松本のすべらない話」「やりすぎ都市伝説」など人気番組への出演経験もある。
だが、ネタはコンプライアンスに抵触することも多く、1本が数十分~1時間超と長いこともあり、現在はほぼテレビ出演がない。ライブや連載、講演などの仕事で生活はできているものの、失礼を承知で書くと「売れている」とは言いがたい。
「ステージ1」の診断に大パニック
それでも大きな病気をすることもなく、健康でいられることが幸せだと思っていた。しかし近年、次々と不調に見舞われたのだ。
2017年に大腸がん、2022年に心筋梗塞を発症。いずれも本気で死を意識したという。現在は健康を取り戻しているが、心臓の一部は壊死したまま。定期的に通院し、塩分の摂取量は1日6グラム以下など、制約も残っている。
しかし、忌むべきはずの病気も、「悲劇の中にも喜劇的な要素はある。病気も捨てたもんじゃないです」と振り返る。一体どういう心境なのか。売れない芸人が死に直面して感じた、リアルすぎる本音を紹介する。
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