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ホテル客室係やタクシー運転者の仕事は消滅しなかった…10年前の「AIに代替される職業・代替されない職業リスト」が現実には"真逆になった"納得のワケ

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  • 鈴木 貴博 経済評論家、百年コンサルティング代表
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もうひとつの批判は仕事の代替可能性を主観的に決めた最初の判断が間違っているというものです。先述したようにロボットの進化を楽観的に捉え過ぎたことで、今回話題になっているようにエッセンシャルワーカーが2025年にはいらなくなるかのような誤判断が生まれたのは大きな齟齬の原因のひとつです。

それに加えてAIについては逆に、進化スピードを過小評価したようです。2013年という論文が書かれたタイミングは非常に微妙で、要するにその研究が一番活発に行われたであろう2012年という年がAIのイノベーションのエポックメイキングとされたディープラーニングが大きく花開いた年だったのです。

このディープラーニングで、その後の10年でChatGPTに至る生成AI進化の流れが生まれたのですが、2013年の論文ではその進化のものすごさが過小評価されていたのでしょう。結果として「ゲームクリエーター」や「グラフィックデザイナー」の消滅危機を予測できなかったのはこのあたりに原因がありそうです。

とはいえ野村総研のレポートを擁護させていただくと、あの時代に未来を予測するファーストペンギンとしての役割に手を挙げるのは勇気が必要なことだったと思います。そしてファーストペンギンであったがゆえに、あのレポートが世界に論争を巻き起こす役割は十分に果たしたはずです。

AIの読解力は飛躍的に向上している

一方で、その先に起きたことを振り返るとさらに重要なことがあります。それはこのようにして批判されたうえでリバイズされた「シン雇用の未来」とでも言うべき未来予測は、2025年時点でかなり現実になっているのです。

当時、一番日本人が共感した本はAI分野の研究者である新井紀子教授の著書『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』でした。AIの能力には読解力という限界があることを示した一方で、そのAIの偏差値は50を超えることも事実だとしたうえで、教科書が読めない子どもたちはAI時代に置いていかれると警鐘を鳴らし、教育への提言を行いました。今ではAIの読解力はそのレベルに到達しています。

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