「優秀な営業」マネジャーになると罹る"厄介な病" 必要なのは「メンバーに稼いでもらう」こと
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日本の営業マネジャーは「売上を上げる」以外の仕事が多いという(写真:nonpii/PIXTA)
労務管理やコンプライアンスへの対処、人事の調整――。とかく「売上を上げる」以外の仕事に忙殺されがちな「営業マネジャー」という仕事ですが、株式会社シナプス代表取締役社長の後藤匡史氏によれば、そもそもマネジャーに求められる役割というのは「日々の問題を解決すること」なのだそうです。
そんな後藤氏が指摘する、優秀な営業マンだった人ほどマネジャーになったときにハマりがちな落とし穴について、同氏の著書『4つのステップで目標を達成する 営業マネジャーのための問題解決の技術』から、一部を抜粋・編集してお届けします。
「直面する問題」は時代によっても変わっていく
営業マネジャーの役割は、営業組織を束ね、営業を管理し、その結果として営業成果を上げ組織を成長させることです。
営業マネジャーになりたての人は、自分の手腕でチームをまとめ、大きな成果を出すことを夢見ているかもしれません。それをすぐ実現できる人もいますが、多くの場合、難しい現実に直面します。
営業マネジャーを苦しめる事象にはどのようなものがあるでしょうか。
まずビジネス面では、営業の難易度が徐々に上がってきています。昔は「よい製品・サービス」があれば簡単に数字が上がっていました。いまでもよい製品が出れば急速に成果を上げることはもちろんできます。
しかし、多くの業界で差別性のある商品を展開することが難しくなってきています。その理由は、競合のキャッチアップが早くなり、差が小さくなってきたためです。
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