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全員「元会社員」ケーキ職人の平均年齢は75歳 1978年創業の味を守り続ける中目黒「ヨハン」

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「たまたまうちの娘が7年前からここにケーキを買いに来ていて、お父さん、募集があるよって教えてくれたんです。友人がやっているコンビニで働こうかなと思っていたんですが、娘からここのケーキが無添加ですごくおいしいと聞いていましたし、娘に『モノづくり好きでしょ。ここで勤めてよ』と言われたので、面接を受けました」

ヨハンで働き始めて意外だったのは、ケーキ作りの奥深さ。厳密にレシピを守っても、日々の気温や湿度によって味や食感が変わってしまう。どのような天候、環境でも一定のクオリティを保つのは簡単ではないのだ。ヨハンに入社して8年、今も「仕事のなかで教えられることが多いです」と語る。

ケーキ作りを楽しむ「元鉄道マン」

真崎さんと一緒にケーキ作りの中核を担うのは、小野修一さん。1949年生まれ、福島出身の75歳、かつての国鉄に入社し、JR東日本では、宮城県の仙台から石巻を結ぶ仙石線のコントロールセンターで、指令長を務めた。

小野さんの楽しみは、仕事を終えて帰宅した後、自分で料理をして晩酌をすること(筆者撮影)

55歳で定年退職後は、ネイルアーティストをしている娘さんの仕事を会計担当としてサポート。その時、プライベートで知り合った人がたまたま和田利一郎さんの妻でヨハンの2代目、博子さんと知り合いで、「人を探しているから、東京で働かないか?」と声をかけられて、60歳で上京した。ケーキ作りの経験はなかったが、「まあ、なんとかなるんじゃないか」と楽観的に捉えていたそうだ。

子どもの頃、トランジスタラジオを作ったり、手先を動かすのが好きだった小野さんは、ヨハンの仕事が「すごく楽しかった」という。

「仕事をひとつ、ひとつ覚えていって、あれもできるようになったぞ、今度はこれをやってやろうとかって、自分の仕事がどんどんランクアップしていくことが面白かったね」

自分の腕前に自信を持つまでに5年。気持ちに余裕ができてからは、日々の仕事のなかでうまくいかなかった作業を工夫して改善することにやりがいを見いだしている。

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