無報酬で家業の"老舗和菓子屋"に入った3代目女性、「伝統を壊すな」と職人からの猛反発を受けても、経営改革に乗り出した"覚悟"

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村井製菓
1964年創業村井製菓3代目 村井沙邦莉(さほり)さん(筆者撮影)
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真っ白にそびえる国宝・世界遺産姫路城。その壮観な姿を望むメイン通りからはずれて西に15分ほどのんびり歩くと、小さな和菓子店がひっそりと佇む。店先には、一見老舗の和菓子店とは思えない派手なのぼりがひらひらとはためく。目を引くのは、大きく書かれた「どらぺちーの」の文字。

村井製菓
村井製菓外観。素朴な佇まいと派手なのぼりが対照的だ(筆者撮影)

伝統と「カワイイ」が融合した新感覚スイーツ

「どらぺちーの」は、伝統的などら焼きと現代のフローズンドリンクを融合させた新感覚スイーツだ。カップに注がれたドリンクの上に、たっぷりの生クリームとソース、そして3片にカットされたどら焼きが添えられている。「姫路城と一緒に撮影できる」と、そのフォトジェニックな見た目がSNSでたちまち話題になった。

メイン通りではない不利な立地にもかかわらず、インバウンドを含む多くの観光客がわざわざ足を運び、多い日には1日およそ100杯を売り上げる人気商品へと成長した。

どらぺちー
どらぺちーの(500円〜)は、どら焼きとフローズンドリンクを同時に味わえる新感覚スイーツ。すべて手作りで甘さ控えめ。ひんやりして程よい腹持ちで姫路城散策のおともにぴったり(筆者撮影)
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