"あの食材"がチョコになる? カカオ豆「1年で4倍に急騰」で熱視線、イオンやあじかんも動きだす《代替チョコ》驚きの最新事情

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ゴボーチェ
あじかんの「GOVOCE(ゴボーチェ)」。見た目はチョコレートそっくりだが、実はゴボウからできている(写真:あじかん)

チョコレートの値段が、いつの間にか高くなっている──。そう感じている人は少なくないだろう。

この背景には「カカオショック」と呼ばれる状況がある。チョコレートの原料であるカカオ豆の価格が高騰し、世界的にチョコレートの価格が上昇している。さらに、将来はカカオが十分に手に入らなくなるかもしれないという危機感が、大手チョコレートメーカーやカカオ関係者の間で漂っているのだ。

こうした中で注目されているのが、カカオを使わずに作られた「チョコレートそっくりの食品」だ。法律上、カカオを使わなければチョコレートと名乗れないので「代替チョコレート」などと呼ばれる。

だが、物珍しさを狙ったものではない。チョコレート産業を未来へつなぐための、現実的な選択肢なのだ。

それにしても、ひと口味わえば、まるでチョコ。代替チョコだけに「だいたいチョコ」とダジャレも言いたくなってしまうほど、完成度は高い。

カカオ豆相場は1年余りで4倍に急騰

本題に入る前に、まずは「カカオショック」について整理しておきたい。

カカオ豆の価格は、2023年の秋から上昇し始めた。それまでニューヨーク市場で1トン当たり2000〜3000ドル台で推移していた価格が、24年4月に1万ドルを突破。同年12月には1万2000ドルを超え、史上最高値を更新した。25年夏以降は下落傾向に転じたものの、現在も価格は6000ドル近辺という高水準にある。

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