"あの食材"がチョコになる? カカオ豆「1年で4倍に急騰」で熱視線、イオンやあじかんも動きだす《代替チョコ》驚きの最新事情

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一方で、やはりカカオから作るチョコレートのおいしさは代えがたい。その価値をつなぐものとして注目されているのが「細胞培養カカオ」だ。

明治は、アメリカのフードテックスタートアップであるカリフォルニア・カルチャードに出資している。別の原料からでなく、あくまでも「カカオからチョコレートを作る」ことを目指している。

カカオの木を農園で育てるのではなく、カカオから採取した細胞を培養槽内で増やす技術なので、本来なら収穫までに数年を要するカカオをかなりの短期間で得られる。技術開発が進んでいる一方で、現在は「食べるもの」としての安全性確認を最重要視し、慎重に検証を重ねている段階だ。

安全性が確認され次第、まずはアメリカでの販売を目指す。衛生面や機能面を含め、新たな価値が期待されている。

新しいチョコレート文化の入り口

日本の外に目を向けると、代替チョコレートを手がける企業は多い。改めて知っておきたいのは、世界がいま「代替チョコレートが生まれる必然性のある状況だ」ということである。

「カカオショック」は、企業の研究開発を後押しし、これまでにない商品を生み出すきっかけとなった。こうした食品は、環境変化や社会課題によってカカオが不足したとき、産業を支える選択肢となり、そうでなくても新しい味として楽しめる。

しかしながら、カカオの価値は栄養面でも風味面でも唯一無二だ。だからこそ多くのチョコレート企業は、引き続きカカオ産地の支援や協業を続けている。

チョコレートを見つめ直し、生産地に依存しないオプションを備えながら、チョコレート文化を未来へつなぐ。いま私たちは、そんな時代の入り口に立っているのだろう。

市川 歩美 チョコレートジャーナリスト/ジャーナリスト

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いちかわ あゆみ / Ayumi Ichikawa

大学卒業後、民間放送局に入社、その後NHKで、長年ディレクターとして番組企画・制作に携わる。現在はチョコレートを主なテーマとするジャーナリストとして、日本国内、カカオ生産地などの各地を取材し、情報サイト、TV、ラジオなど多くのメディアで情報発信をしている。チョコレートの魅力を広く伝えるコーディネーターとしても活動。商品の監修や開発にもかかわる。

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