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トランプ氏がフェイクと切り捨てられない「物価高への不満」…不支持が逆転し補欠選挙ではついに敗北、11月中間選挙に向け漂う暗雲

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トランプ関税も一部撤回(写真:Bloomberg)

2026年11月のアメリカ中間選挙で最大の争点となるのは経済と予想される。しかし、ビジネスマンのトランプ氏の得意分野として国民が期待を寄せ、24年大統領選で同氏の再選を後押しした経済政策は、いまや逆にトランプ氏の足かせとなりつつある。

シルバーブレティンの世論調査集計値によると、25年1月の就任当時、トランプ大統領の経済政策への支持率は不支持率を6ポイント上回る堅調なスタートだった。

しかし、26年2月には不支持率が支持率を16ポイントも上回る状況へと一転した。25年以降、州知事選や補欠選挙でも共和党候補は苦戦し、党全体に吹く逆風は一段と鮮明になっている。

直近では、1月31日に行われたテキサス州議会上院議員補欠選挙で民主党候補が共和党候補に14ポイント差で勝利した。同選挙区は24年11月の大統領選でトランプ氏が17ポイント差で制しており、わずか1年3カ月で31ポイントもの大幅な振れが生じた。

この苦境から挽回するため、ホワイトハウスが動きだした。今年に入り、スージー・ワイルズ大統領首席補佐官は、トランプ大統領や閣僚らを全国各地で遊説させ、政権の経済政策「トランポノミクス」の成果を前面に押し出す活動を本格化させた。

株高で恩恵の富裕層、物価高直撃の庶民

国民の実感とは裏腹に、アメリカ経済は堅調に推移している。

2月初め、ダウ平均株価は史上初めて5万ドルを突破した。実質GDP(国内総生産)の改定値も25年第3四半期に前期比年率4.4%増と、約2年ぶりの高成長を記録した。一部ではバブル懸念も指摘されるが、AI分野への投資拡大が追い風となっている。25年のクリスマス商戦でも個人消費は活況を呈した。

しかし、アメリカは典型的な「K字型経済」となっており、株高の恩恵を受ける富裕層とは対照的に、一般庶民は依然として厳しい生活環境に直面している。

政権の経済政策に不満を抱く国民が多い最大の要因が物価高だ。

バイデン前政権期には、パンデミックに伴うサプライチェーンの逼迫、そしてその政府対策の現金給付に加え、ロシアのウクライナ侵攻などが物価を押し上げた。物価高への不満がバイデン政権への不支持とトランプ氏の大統領返り咲きの背景にあった。

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