有料会員限定

〈続く攻防〉フジ・メディアHD「2349億円の大規模自己株買い」で村上氏ら保有株取得後のいさかい/次の焦点は"虎の子"サンケイビルの行方

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
フジ・メディアHD
フジ・メディアHD(左)と東京・大手町の都市開発・観光事業の中核にあるのがサンケイビルグループだ。「東京サンケイビル」(右)などを開発・運営している(左写真:梅谷秀司撮影、右写真:編集部撮影)

「村上さん、これで村上さんはもうフジ・メディア・ホールディングス(HD)株式を購入されないのでしょうか」――。

2月13日にアクティビスト(モノ言う株主)の村上世彰氏側が明らかにしたリリース文には、フジ・メディアHDの清水賢治社長から村上氏に対し、こんな電話があったと記されていた。

電話でのやりとりは2月3日。この日、フジ・メディアHDは発行済み株式総数(自己株除く)の約3割を取得するという大規模な自己株買いの実施を決定、村上氏が事実上関わる投資会社レノやその長女の野村絢氏が保有する同社株を取得することがわかった。

村上氏側は自己株買いに応募する契約を結ぶとともに、提案していたフジ・メディアHD株の大規模買付行為を取り下げた。

発表翌々日の2月5日に立会外取引で行われた自己株買いで、フジ・メディアHDは1株3839円で6121万株を取得した。投じたのは2349億円で、事前に設けていた取得額の上限に達した。この自己株買いのためにフジ・メディアHDは、みずほ銀行から2300億円を借り入れた。

村上氏側の保有比率は約4%に低下

大量保有報告書によると、2月5日時点で村上氏側の保有比率は、それまでの17.95%から4.34%に低下している。筆頭株主だった野村氏のほかエスグラントコーポレーション、シティインデックスファーストなどが自己株買いに応じた。

しかし、自己株買いへの応募の数が予定より多かったため、フジ・メディアHDはすべては買えなかったもようだ。ここで“ボタンの掛け違い”が生じた。

両者は13日にそれぞれの見解を表明。フジ・メディアHDは、村上氏側が残った保有株を市場で売却するものとの認識を示した。一方の村上氏側は、現状のように株価が低迷している状況では売却できない、とした。

実際、自己株買い以降のフジ・メディアHD株は下がっており、13日の終値は3507円だった。

次ページ“キャッシュカウ”のサンケイビル
関連記事
トピックボードAD