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〈試される真価〉フジテレビが「脱・地上波起点」へ/清水社長が描くフジ・メディアHD「2033年度にROE8%」への道筋

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フジテレビ

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全3回のデジタル特集「フジテレビ再生への挑戦」。3回目は不振に陥っているメディア・コンテンツ事業の改革について取り上げる。
1回目 12月23日配信『フジ清水社長が明かす事業改革と大株主との対話』
2回目 12月24日配信『フジテレビ「なりふり構わぬ構造改革」1年の成果』
 

「君にはここを辞めてもらう。いつにする?明日か明後日か、なんなら今でもいい」

木村拓哉さん演じる警察学校の風間公親教官のセリフで有名なドラマ『教場』が、映画版で帰ってくる。ドラマはフジテレビ開局60周年特別企画として制作され、2020年新春に2夜連続で放送された後、続編も制作・放送された。

そんな人気シリーズが、3年の時を経て26年に2部作の映画として公開される。驚きなのは、その前編が1月1日にNetflixの独占配信で公開されるということだ。

1983年公開の『南極物語』など、フジテレビはテレビ局における映画制作の先駆者。そんなフジテレビにとっても映画の配信公開というのは初めての取り組みだ。

フジテレビ「教場」
2部作の前編は2026年1月1日にNetflixの独占配信で公開される
©フジテレビジョン©長岡弘樹/小学館

久々のF1放送はFODと一体的に展開

先駆者といえば、モータースポーツのF1(フォーミュラワン)も同様だ。フジテレビは、日本グランプリが鈴鹿サーキットで初めて開催された87年から長年にわたって中継してきた。

ところがここ数年は、スポーツ専門の動画配信サービスDAZN(ダゾーン)が中継していた。それをフジテレビが奪還し、26年から30年までの5年間、放送および配信に関する権利を独占的に保有したのだ。中継は自社の動画配信サービスであるFODで行い、地上波は最大5戦をダイジェスト版で放送する。

これまで放送を中心に据えてきたフジテレビにおいて、配信と一体的に展開するこうした取り組みは革新的なもの。これこそが、フジテレビの清水賢治社長が打ち出す新たなビジネスモデルなのだ。

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