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【インタビュー】オリンパス新社長「無駄をそぎ落とす」人員削減の真意――複雑な組織にメス、日本で"次世代リーダー育成"に注力する狙い

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ボブ・ホワイト新CEOは、海外の医療機器メーカーなどでキャリアを積んできた(撮影:風間仁一郎)

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違法薬物を譲り受けた疑惑を受け、シュテファン・カウフマン前社長が退任したのは2024年10月。オリンパスでは竹内康雄会長が暫定的にCEOに再登板し、経営の指揮を執ってきた。
今年6月、3人目となる外国籍社長としてボブ・ホワイト氏を迎え、新たな経営体制が動き出した。ホワイト氏は11月、26年度から始まる新経営戦略を発表し、「イノベーション主導の成長」「組織のシンプル化」「ハイパフォーマンスカルチャー(高い成果を生み出す文化)」の3つの柱を掲げた。
これからオリンパスはどこへ向かうのか。新社長に、その狙いと改革への意気込みを聞いた。

「すべてが複雑すぎる」

——オリンパスは19年から医療機器専業メーカーへ舵を切り、事業ポートフォリオ改革を進めてきました。企業文化の変革は、まだ道半ばですか。

11月に新しい組織運営体制を発表した。これは、無駄をそぎ落とした事業部門主導型のモデルであり、事業ごとに責任と損益計算書の権限を明確にすることを狙いとしている。

従来は国や地域ごとに組織が分かれていて、業務の重複や権限の曖昧さが浮き彫りになった。社内からも「すべてが複雑すぎる」という声が上がっていたほどだ。

従業員ベースで人員を約7%を縮小する判断も、単なるコスト削減が目的ではない。新しいモデルの下で重複や非効率を解消し、より機動力のある組織へとつくり替えるためだ。新体制は収益性の改善に向けた重要な土台になるとみている。

——海外売上比率が9割近くに到達しています。日本市場の位置づけは変わりますか。

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