発明王トーマス・エジソンが設立し、アメリカを代表する企業として知られるゼネラル・エレクトリック(GE)。世界的コングロマリットだったが、2023年1月に医療機器事業をGEヘルスケア・テクノロジーズ(GEヘルスケア)として分社化。続いて2024年4月に発電インフラなどエネルギー事業をGEベルノバとして分社化。GEの存続会社として残った航空事業は、GEエアロスペースに名前を変えた。
投資判断が他事業の業績などに左右されるといったコングロマリット・ディスカウントを解消し、意思決定を迅速化することで各事業をより成長させることが3分社化の狙いだった。
GEヘルスケアは、分社化と米ナスダック市場への上場から1年半が経過した。東京・日野に主力製造拠点を置くなど日本とつながりの深い同社だが、分社でどんな変化があったのか。ピーター・J・アルドゥイーニCEO(最高経営責任者)を直撃した。
――分社後、経営面ではどのような変化がありましたか。
分社化で、イノベーションのための資金を確保しやすい体制になった。GE分社化の狙いは、各事業を専業組織につくり変え、より顧客の要望を満たせる会社にすることにあった。
GEヘルスケアは元々、GEの他の部門と比べて貸借対照表を意識した経営ができていたため財務体質が良好で、特に資金面でのメリットを享受できている。投資対象も定まってきて、重点分野により広く深く投資をする余力ができた。医療の会社としての使命を共有できる人材を引き付けられるようになったことも大きい。
「出戻り」CEOに期待される役割
――ピーターCEOは分社化の1年前にインテグラ・バイオサイエンシズから「出戻り」し、経営を任されました。なぜ白羽の矢が立ったのだと思いますか。
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