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運送会社と荷主は変わった?物流24年問題の実情 空車・貨物情報に精通するトランコム社長激白

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神野裕弘/じんの・やすひろ 1971年生まれ。1995年トランコム入社、運輸グループやロジスティクスマネジメントの統括などを経て2023年6月から現職(撮影:永谷正樹)
「2024年問題」の対応に追われる物流業界。2024年4月から時間外労働規制が適用開始となり、トラックドライバーの長距離運行が制限された。運送会社は運賃値上げや運行の効率化を急ぐ。荷主企業も物流コストの増加に迫られている。
顧客である荷主と1万3000のパートナー運送会社の間に入り、トラックの空車情報と荷物情報のマッチング(求貨求車)サービスを提供するのがトランコムだ。「アジャスター」と呼ばれる社員が調整し、1日当たり約6000件の配送を成約させている。昨年6月に就任した神野裕弘社長に、2024年問題の実情と課題を聞いた。

 

――2024年問題を受けて、物流業界の意識は変化していますか?

運送会社は、ドライバーの拘束時間や休息時間などを定めた厚生労働省の「改善基準告示」を意識している。そのため、長距離を走る担い手が減ってきたと感じる。トランコムがパートナーの運送会社に支払う運賃も、(燃料などコスト増の転嫁やドライバーの改善待遇を背景に)結構な勢いで上がっている印象だ。

一方で、われわれが顧客の荷主に対して値上げ交渉ができているかというと、うまくはいっていない。業界全体を見渡しても、今上期は特に厳しい状況だ。

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