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トラックの物流危機を理解する7つのポイント 多重下請け、荷主優位、待遇悪化、人手不足…

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なぜ物が運べなくなっているのか。

路上で停車するトラック
(撮影:今井康一)

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「2024年問題」が懸念される4月まで約1カ月。トラック、タクシー、バスはいずれも人手不足が深刻だ。
『週刊東洋経済』3月2日号の第1特集は「物も人も動かない ドライバーが消える日」。全国で滞る物流や人流の最新事情をリポートし、その処方箋を探る。
『週刊東洋経済 2024年3/2号の特集は「物も人も動かない ドライバーが消える日」。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。定期購読の申し込みはこちら

「この法律によって一度業界が壊れてみなければわからないのではないか」。地方の運送業者は悲痛な声を上げる。

大混乱に陥ることもなく、表面上は何も変わらないかもしれない。しかし、利用者が物流業界に押しつけてきた負担は年々膨張し、間違いなく限界を迎えつつある。

日々メディアを賑わす「2024年問題」。労働力不足を理由に、時間外労働の上限規制が例外的に猶予されてきた業界でも、2024年4月から適用されることに伴う問題だ。

物流業界には年960時間の残業規制が適用される。厚生労働省がドライバーの拘束時間などを定めた「改善基準告示」も改正・施行されて、年間の拘束時間は3516時間から原則3300時間(最大3400時間)へ引き下げられる。

長距離トラックへの影響が大きい

規制の強化に伴い、これまで以上の人員が必要になる。

中でも拘束時間の長い長距離トラックドライバーの運行に与える影響は大きい。地方と大都市を結ぶ長距離の運行は物流インフラの要と言える存在だ。それが合法的に荷物を運べなくなるおそれがある。

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