有料会員限定

EC大手アマゾンが自社配送網構築で見せた本気 個人ドライバー報酬は1時間当たり最大1886円

✎ 1〜 ✎ 8 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 最新
拡大
縮小

個人から中小運送会社、地元商店まで。ラストワンマイルに人手が要る。

配達するアマゾンの個人ドライバー
アマゾンは個人ドライバーを増やしている(写真:アマゾン)

特集「ドライバーが消える日」の他の記事を読む

「2024年問題」が懸念される4月まで約1カ月。トラック、タクシー、バスはいずれも人手不足が深刻だ。
『週刊東洋経済』3月2日号の第1特集は「物も人も動かない ドライバーが消える日」。全国で滞る物流や人流の最新事情をリポートし、その処方箋を探る。
週刊東洋経済 2024年3/2号の特集は「物も人も動かない ドライバーが消える日」。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。バックナンバーの常備店はこちら、定期購読の申し込みはこちら

「コロナ禍後、EC(ネット通販)が鈍化したといわれるけど、そうじゃない。アマゾンに人気が一極集中している」。そう語るのはアマゾンの配達を担う運送会社の社長である。

物流業界における2024年問題とは、主にトラックの長距離ドライバーに対する時間外労働規制で、人手不足が懸念されている問題。だが、ECでも課題がある。

大手のヤマト運輸が宅配便の総量規制や値上げに踏み切った、17年の「宅配クライシス」以降も、ECの荷物は増加傾向にあるのだ。

アマゾンはそれまでヤマト運輸などに配送を委託していたが、個人ドライバーに委託する「アマゾンフレックス」を19年から展開するなど、自社配送網の強化に努めてきた。

物量の増加に合わせてドライバーを確保しなければならないのは、アマゾンも物流会社と同じであり、あの手この手で囲い込みに乗り出している。

国土交通省が規制を緩和

23年7月からアマゾンの配達を始めた20代の澁川直央さん。普段使う軽乗用車で配達を始めたドライバーの一人である。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
ドライバーが消える日
物も人も動かない… 「ドライバーが消える日」
トラック、タクシー、バスは深刻な人手不足だ
多重下請け、荷主優位、待遇悪化、人手不足…
「昔の先輩は月100万稼いだ」「若手は興味なし」
1泊2日の長距離運行を日帰りに変えられる
国土交通省で2023年7月に発足、全国に162人
「死ぬ選択肢が突きつけられたようなもの」
日本郵便との連携は意外にも早く進みそう
ヤマト運輸 "日本郵便との提携"がもたらす余波
個人ドライバー報酬は1時間当たり最大1886円
「2025年には店に商品が届かないかもしれない」
時価総額、低PBR、平均年収、女性管理職比率…
「同業の福山通運とは激しい競争をしてきた」
「法令違反状態で走るような運送会社が横行」
インバウンドなど人流回復で移動難民が続出
一般ドライバーの参入に業界は戦々恐々だが…
アプリですべてOK、ライドシェアの成否も握る
利用者がドライバーを評価できるのは利点だ
平均年齢64歳、全国2.8万人のドライバーたち
安全、ワーキングプア、環境問題にも悪影響だ
親付きの会社説明会、20代だけの営業所・・・
「最初は給料高い」「稼ぐテクニックもある」
既存のタクシー会社への規制緩和を唱える
あくまでも既存社員の雇用を守ると訴える
金剛バス「廃止」、長電バス「日曜運休」、東京も…
地方交通の論客が路線バスの廃止について憂う
カスハラに悩み、求人倍率2倍でも人が来ない
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内