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日の丸交通社長「なぜライドシェアを急ぐのか」 あくまでも既存社員の雇用を守ると訴える

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新規参入による供給過剰は顧客の奪い合いを招くと懸念する。

日の丸交通 社長 富田和孝氏
富田和孝(とみた・かずたか)/日の丸交通社長。1972年生まれ。97年上智大学卒業後、エアーニッポン入社。2001年に日の丸交通入社。専務、副社長を経て、14年社長就任(撮影:梅谷秀司)

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「2024年問題」が懸念される4月まで約1カ月。トラック、タクシー、バスはいずれも人手不足が深刻だ。
『週刊東洋経済』3月2日号の第1特集は「物も人も動かない ドライバーが消える日」。全国で滞る物流や人流の最新事情をリポートし、その処方箋を探る。
週刊東洋経済 2024年3/2号の特集は「物も人も動かない ドライバーが消える日」。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。定期購読の申し込みはこちら

ライドシェアの限定解禁に業界は総じて慎重だ。反対を表明する一方、自動運転の実験などにも取り組む、日の丸交通の富田和孝社長に聞いた。

 

──ライドシェアの限定解禁について率直にどう感じますか。

インバウンド(訪日外国人客)が回復しているといわれる中、2023年11月から24年1月にかけて、タクシー1台当たりの売り上げは前年割れだった。コロナ禍以降、ビジネスパーソンのライフスタイルが変わり、深夜まで会食しないようになったからだ。

これでライドシェアが始まると、需給のバランスが崩れドライバーの収入が減り、人材が定着しなくなるおそれがある。私個人は解禁に反対で、その前にタクシー業界ですべきことがたくさんある。

供給過剰になるとドライバーは死活問題

──古い体質とみられがちな業界として自ら何ができますか。

例えば、(需要が集中する)朝の時間に供給が不足しているなら、15時出庫にすると、帰庫する翌朝までをカバーできる。当社は3月までに車両の3割をこの時間帯の出庫にシフトさせる方針だ。

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