2024年問題が目前に迫っている。

小寺康久(こてら・やすひさ)/西濃運輸社長。1959年生まれ。大阪経済大学卒業後、82年西濃運輸入社。執行役員や専務、セイノースーパーエクスプレス社長を経て、2020年西濃運輸社長就任(撮影:永谷正樹)
「2024年問題」が懸念される4月まで約1カ月。トラック、タクシー、バスはいずれも人手不足が深刻だ。
『週刊東洋経済』3月2日号の第1特集は「物も人も動かない ドライバーが消える日」。全国で滞る物流や人流の最新事情をリポートし、その処方箋を探る。

週刊東洋経済 2024年3/2号の特集は「物も人も動かない ドライバーが消える日」。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。定期購読の申し込みはこちら
路線トラック大手の西濃運輸。複数の荷主の荷物を全国網で運ぶビジネスを展開している。これまで福山通運や佐川急便と提携し、地場の運送会社やベンチャーとも手を組むなど、関係は幅広い。2024年問題が目前に迫る中、業界の協業の必要性について小寺康久社長に聞いた。
──大手・中小を問わず、多くの会社と提携を進めてきました。
同業の福山通運とは激しい競争をしてきて、昔から互いに意識する関係だった。それでも提携を結んだ背景には、共通の悩みとして長時間の荷待ちがあった。
路線トラックは複数の荷主の荷物を運ぶため、届け先が複数あり、どこかで待たされると配送が非効率になってしまう。待つなら1社でいい、協力して分担していこう、となったのがスタートだ。現場では当初は強い反対の声もあったが、結局、荷物を取った取られたという問題は起こらなかった。
佐川急便とも共同配送などの協業を進めている。
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