週刊東洋経済 最新号を読む(5/16号)
東洋経済オンラインとは
ライフ #食品の裏側&世界一美味しい「プロの手抜き和食」安部ごはん

「だから"糖質オフ"は美味しくないのか…」「砂糖→太る→ダメ・悪者」と安易に考える人の深刻すぎる盲点

8分で読める
  • 安部 司 『食品の裏側』著者、一般社団法人 加工食品診断士協会 代表理事
2/6 PAGES
3/6 PAGES
4/6 PAGES

当然ですが、「人工甘味料」「天然甘味料」には、こうした「砂糖の物性」はありません。

砂糖はカロリーが高いから低カロリー甘味料を使えばいいという「たんなる置き換え」では、砂糖が醸し出す「総合的なおいしさ・口当たりのよさ」が生まれません。

それを補うために添加物が使われることにもなります。さらに、そこに前回、前々回の記事で述べた「低糖質甘味料の味のクセ」ものってくるわけです。

たとえば、プリンは牛乳、卵、砂糖というシンプルな材料で作られるお菓子です。この場合、砂糖は「しっとり感」「ねっとり感」を出すという仕事をします。

でも、砂糖をカットしてしまうと、それが出ないから、「ゼラチン」「寒天」あるいは「増粘多糖類」を使うことになるわけです。

「砂糖の物性」をほかの添加物で置き換えようとするのは無理がある話なのです。とりわけチョコとプリンは砂糖を使わず、他のものに置き換えるのは難しいと思います。

「糖質オフスイーツがおいしくない」のは理由がある

それから今回は触れませんが、でんぷんにも「でんぷんの物性」があります。たとえば「口当たりよく固める」「弾力を与える」「形よく成形する」などです。

これも同じで、「でんぷんの物性」を無視して大豆粉などで「単純な置き換え」をすると、口当たりが悪くなったり、いい形にならなかったりします。それもやっぱり添加物を使って固めたり、形を保ったりすることになります。

いずれにしても、「置き換え」で作られた「糖質オフスイーツ」は、加工の工程を考えるだけでも、おいしいものを作るのが非常に難しいことがおわかりいただけると思います。

次ページが続きます:
【砂糖は本当に悪者?】

5/6 PAGES
6/6 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象