これ、木彫りなの? 《カップに勢いよく注がれるコーヒー》を木で再現したらこうなった!

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木彫りのコーヒーカップ
これは何でできているでしょうか(写真:『まだ何になるかわからない』より)
冒頭の写真、実は木彫りでできているんです。
SNSで作品がバズりまくりの「木彫りアーティスト」のキボリノコンノさんは、元公務員で、「木彫りの彫り方を教わったことはない」そうです。作品が世に送り出されるまでの誕生秘話がたっぷり載った『まだ何になるかわからない』より一部抜粋し再構成のうえ、作品にかける想いを作品写真とともにお届けします。

彫り方を教わったことはない

僕はやり方について、木彫りを始めてから今日に至るまで、誰かに木彫りの彫り方を教わったり、調べたりしたことは一度もありません。

あえて調べない。すべて独学でやる。―――そう決めているのは、僕の過去の失敗が大きく影響しています。

僕は中学生のころから20年以上、競技として卓球を続けてきました。大きな試合で優勝することを目標に、YouTubeや本で卓球の技術を学んだり、時には中国人のコーチについてもらったりして、真剣に取り組んできたんです。すべては優勝するため。正しい練習をして、とにかく最短ルートで勝利することだけを考えてきたんですよね。

でも、学べば学ぶほど、技術は上達していくんですけど、肝心な試合ではなかなか勝つことができなくて。

【写真を見る】これは本物のコーヒー? 木でできたコーヒー? 木彫りコーヒーはどうやって作られているの?

人より練習をして、技術もどんどん上がっていくのに、どうして勝てないんだろう……。

いま思えば、僕は正しいやり方を学ぶのに必死で「こうすれば勝てるはず」という固定観念がついてしまい、状況に応じて、いまはどの選択がベストなのかを「自分で考える」ということをしてこなかったんです。

たとえば初めて戦う相手に対して、試合中、いまどのような技が効いているのか、相手の弱点は何かを見極めることができていませんでした。技術ばかり向上しているので、無理に難しいプレーをしてしまい、自分から失点を重ねてしまっていました。

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