「計画通りに進まない」「想定外のトラブル」 コーヒーの専門家が産地で見た"驚きの光景"
「なんでやねん」に好奇心を持つと視野が広がる
予想外の出来事に直面したとき、イライラするか、それとも好奇心を持って向き合うか。この姿勢の違いが、ビジネスパーソンとしての成長を大きく左右します。
例えば、ある産地のレストランでは、マグロが200円なのに川魚が5000円もします。一見不合理に見えるこの価格設定も、現地の農家に尋ねると「川魚のほうが希少性が高い」という明快な答えが返ってきます。実際、地球上の水の98%は海水で、淡水は2%に過ぎません。現地の人々は、需要と供給のバランスを肌感覚で理解し、経済合理性に基づいて行動していたのです。
ナタを常に携帯する農家が多いのも、農園の藪をかき分けるために必須の道具だからだと分かれば、価格交渉の場に持参することも理解できます。韓国へのサンプル送付依頼時に韓国と北朝鮮を間違えそうになる人がいるのは、その歴史的な背景や現状があまりニュースとして入ってこない地域だからです。
こうした「なんでやねん」という事柄に好奇心を持って理解しようとすることで、自分の視野が新たに広がっていきます。グローバルビジネスにおいて、相手の文脈を理解せずに自分の常識を押し付けても、良い結果は生まれません。


















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