「だから"糖質オフ"は美味しくないのか…」「砂糖→太る→ダメ・悪者」と安易に考える人の深刻すぎる盲点

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もちろん砂糖にもデメリットはあります。「結晶化しやすい」「微生物が利用しやすい」「虫歯になりやすい」などです。

また甘味が単調、使いすぎると甘すぎる、糖質が高いといったことです。しかし、これは適量を使えばいいだけの話です。

9割の人が知らない「砂糖の使い方」

『食品の裏側』では「調味料の裏側」についても詳しく解説しましたが、要は、砂糖は「使い方次第」なのです。

砂糖そのものが悪いのではなく、「使いすぎ」が問題なのです。

上手に適量を使うことで、調理においては「砂糖の物性」を生かしておいしく仕上げることができるし、食べる際においても、やっぱり「砂糖の純粋な甘味」は最強だと思います。

『食品の裏側』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

私は料理をする際に、砂糖の甘味効果は半分、あとはその他の物性の効果が半分という気持ちで使っています。

『安部おやつ』では砂糖の物性を生かした使い方をしていますが、どのおやつも決して甘ったるすぎることなく、低脂質でとてもヘルシーです。

お菓子は砂糖を使って伝統的な製造法で作られたものがやっぱりおいしいです。

スイーツは「嗜好品」であり「心の栄養」です。本当においしいと思えるものを少量食べるのがいいのではないかと私は思います。

前回の記事(日本人が知らない「人工甘味料」のヤバすぎる裏側)で述べた「人工甘味料の問題」も心配もしなくて済みます。

砂糖を一方的に「悪いもの」と決めつけるのではなく、よさを見直して、上手に取り入れてほしいと私は心から願っています。

安部 司 『食品の裏側』著者、一般社団法人 加工食品診断士協会 代表理事

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あべ つかさ / Tsukasa Abe

1951年、福岡県の農家に生まれる。山口大学文理学部化学科を卒業後、総合商社食品課に勤務する。退職後は、海外での食品の開発輸入や、無添加食品等の開発、伝統食品の復活に取り組んでいる。NPO熊本県有機農業研究会JAS判定員、経済産業省水質第一種公害防止管理者を務めつつ、食品製造関係工業所有権(特許)4件を取得。開発した商品は300品目以上。

2005年に上梓した『食品の裏側 みんな大好きな食品添加物』(東洋経済新報社)は、食品添加物の現状や食生活の危機を訴え、70万部を突破するベストセラーに。その他の著書に『食品の裏側2 実態編 やっぱり大好き食品添加物』(東洋経済新報社)などがある。

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