吉野家の跡地に出現「おしゃれカレー店」の実態 新業態を直撃!味のクオリティは申し分なしも…

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インバウンドを取り込みたいなら、彼らが好みそうな和や日本を感じるものを打ち出すべきではないか。SNS発信を狙う店にしたければ、もっと映える商品を投入してもよかったのではないか。

「とろ~りチーズビーフカレー」あたりが映えるのかもしれないが、今SNSのバズも高度化しており、チーズをとろけさせるだけではなかなかバズらない。

取って付けた要素がターゲットブレの原因?

そもそも、最初は日常で使える業態として設計していたところに、スペースがあるから「網棚も置くか」「荷物置きもつけるか」と取って付けたことでターゲットがブレている説が有力だと筆者は考えている。

それでメインターゲット(地元民)にプラスアルファ(インスタ女子、観光客)の集客が取れるならいいが、実際はそうもいかない。地元民がゆったり食事しているところにパシャパシャと撮影しているグループがいたら萎えるし、大荷物のインバウンドが押しかけても居心地が悪い。

あれもこれもと欲張るのでなく、ターゲットは揃えないと結果的に誰にも刺さらない。カレーのクオリティは高く、とても美味しく食べられただけに惜しいと感じた。

卓上のタブレットで注文。カレーを選んだあとは、トッピングを選ぶ画面が出てくる(筆者撮影)

なお、カレーにはデフォルトで2種類のトッピングが付けられる。トッピングを変えることで同じカレーも飽きずに楽しめるので、リピートを誘っているように見える。

この点も、一回限りのインスタ女子や観光客でなく、繰り返し利用しやすい地元民を期待しているように感じる。

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