上司必見「叱られたくない世代」に好かれる叱り方 「人手不足の時代」に問われる叱り方の重要性

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ある会計事務所では、若手社員が報連相を十分にせず、お客様とのやり取りのメールでも上司をⅽⅽに入れないため、上司が業務の状況が確認できず、お客様からクレームが来ることがありました。

過去に何度か、「報連相をまめにしてほしい、お客様とのメールには上司をⅽⅽに入れてほしい」と伝えていましたが、なかなか改めようとしません。

そこで所長にこの叱り方をお伝えしたところ、面談の機会を設けて若手社員を叱ることにしました。

まず、その若手社員は勤務態度が真面目で事務所の空気も明るくしてくれているため、その点を高く評価していることを伝えました。

そのうえで、「君は今後、うちの事務所の中心的存在になる人だと思っている。だからこそ報連相やⅽⅽといった基本的なところは、いまのうちからできるようになっておいてほしい」と伝えました。

その後、彼は行動を改め、報連相を適切に行い、上司をⅽⅽに入れるようになりました。

悩みを相談したり、クレームを報告したりすると自分の評価が下がると思うと、プライドが高い社員ほど1人で抱え込もうとします。

そういった社員には、この叱り方がより重要になります。

命令ではなく質問をする

また、叱る際に「この点を改めなさい」と頭ごなしに伝えると、相手のプライドは傷つきやすくなります。

そのため、「どういう工夫ができるかな?」と質問をし、相手が答えた内容を肯定し、その意見を採用する形をとることで、プライドを傷つけることなく、こちらの意図した方向に導きやすくなります。

あるコンサルティング会社の営業部長は営業成績がトップであり、その熱意の高さから営業成績が悪い部下に対してきつく当たっていました。

それにより毎年、離職者が出る状況でした。

そこで社長から営業部長にこのように伝えてもらいました。

「君の仕事に対する熱意の高さは、本当に素晴らしい。だからこそ営業成績もトップなんだと思う。ただ、その熱意は部下に対する当たりのきつさになっているところもある。いまは人が採れないから、部下の離職は会社にとって本当に痛い。そこで相談なんだが、部下への当たりのきつさを和らげるとした場合、どういう工夫ができるかな?」

すると営業部長は「叱るべき点は叱るべきであり、その点は譲れないです。ただ、もっと冷静に叱ることはできると思うので、まずはその点を意識していきます」と答えました。

社長は「なるほど。それでいいと思う。では、まずはその点を意識して部下と関わってほしい」と伝えました。

その結果、営業部長の当たりのきつさは緩和され、離職者も出なくなりました。

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