「叱りつける」「とがめる」といった行動については、親が感情的になると、子どもも感情的になる、反発する、根本的な原因を解決できない、子どもの自立心をそぐ、効き目がない、親が「叱る」ことに依存し、虐待などに陥る可能性もある、といった数多くの弊害があることも判明しています。
こういったことから、声を荒げて叱責するより、落ち着いて、対話をする優しい語りかけスタイルが推奨されるようになってきているわけですが、これに反発する人は少なくありません。
海外メディアなどでも「いかにNo(ダメ)という言葉がDirty(汚い)言葉になってしまったのか」などと言った記事も登場し、賛成派・反対派が熱い議論を重ねています。
「叱らない親に腹が立つ」そう感じる根底にあるもの
我慢や忍耐を貴び、スパルタ志向の強い日本では、この「優しい子育て」に手ぬるさを感じる人は多いことでしょう。とくに騒いでいる子どもたちには、親が「ビシッ」と叱りつけるべきとの考えは根強いように感じます。
騒いでいる子どもたちより、叱らない親に腹が立つ、そんな人もいるかもしれません。
人は、自分たちの安全、安心を脅かす人を強く罰したいと願う「制裁欲求」を持つ生き物です。そうした和を乱す子どもたちが親によって、叱りつけられ、罰せられている姿に、ある種の「カタルシス」を覚える側面があるかもしれません。
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