宗前さんは東北大学の博士後期課程に進学した後、アメリカ・カリフォルニア大学アーバイン校へ留学や、ふくしま自治研修センター嘱託勤務を経て単位取得満期退学。琉球大学法文学部(政治国際関係論専攻)准教授、大阪薬科大学(総合科学系)の教授を経て、着々と政治学・行政学・医療制度の研究者としてのキャリアを築いていきました。
その後、関西学院大学総合政策学部に准教授として赴任し、2021年からは同大で教授として教鞭を執っています。そして東北大学で論文博士を取得し、2020年3月には、『日本医療の近代史――制度形成の歴史分析――』(ミネルヴァ書房)を発表しました。
最短距離ではなく、遠回りする必要があった
「私は2年の浪人と1年の仮面浪人をしても東大・京大には行けませんでしたが、とことん(浪人で勉強を)やってみて、成果が出なかったのが答えなんだ、進んだ先が正解なんだと受け入れて頑張ろうと思えるようになったのが、今の道につながっているのだと思います。
現役で進学していたら研究者になれなかったかもしれませんし、当時ドイツにいた大嶽先生の弟子にもなれませんでした。最短距離で行く人生のほうが無駄はないですが、自分にとっては2年・3年遅れる必要があったんだろうなと思います」
浪人を推奨はせず、現役で進んだ大学で学びのよさに気づくことができればいいと考えている宗前さん。それでも、自身の人生にとっては、結果的ではあれ、浪人の経験が確実に生きているのだと思いました。
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