なぜ中高の「部活動」は"強制"になったのか? 子どもたちも先生も疲弊している!
――昔、そのやり方で練習して成果を上げてきた指導者は、やっぱり同じやり方で指導したくなるんでしょうか。
でも今は、プロもみんな「休養こそがアスリートを強くするんだ」って言っているんですけれどね。シーズンのオンとオフもあるし、1週間のなかでも3日練習したら1日休む、2日練習したら1日休む、というのを繰り返していくのがいいとされている。
日本の学校では、本気で強くなりたい人も、そうじゃない人も、ダラダラと朝から晩まで、土日も含めて練習するっていうね(苦笑)。考えなきゃいかんところです。
部活動の今後は?
――これから部活動は、どうすればいいんでしょうか?
外部化もある程度進めて、頑張りたい子はそっちで頑張る。そして部活動はもっとゆるやかにしていく、という分担にするのが、マシなやり方じゃないでしょうか。
部活動は週3日程度にして、「子どもたちがスポーツや芸術活動を楽しむ時間」という設計にしていかないといけないのでは。長期的には、僕はそういった展望をもっているんですけれど。
理屈だけで言えば、「週6、7日やっているのを、半分にするだけ」ですから、簡単にできるんですよね。
――そうですよね。先生たち、そうすればいいのに。やはり壁は、保護者ですか……?
それもあるでしょうね。「週3日にします」って言ったら、保護者はまず、大反対でしょう。本当はもっと、昔の草野球みたいな感覚で、ゆるくできるといいと思うんですけれど。
――最後に読者を代表して、どうしてもお尋ねしておきたいことがあるのですが、内田先生のトレードマークともいえる、その“金髪”には、何かこだわりがあるんでしょうか?
最近、ほんとに、よく聞かれるんですよ(笑)。いろんな理由があるんですけれど、最近人から言われて「なるほど!」と思ったのが、これをやっておくと「避雷針」になる、っていう。
――避雷針って、雷を避けるやつですよね??
それです。僕は「二分の一成人式」とか「組体操」とか、みんなが「いい」というものに対して水をさすことをやっているので、よく叩かれるんですね。「あの金髪がー!」とか言われるんですけれど、ある方が「それでいいじゃん」と言ってくださった。「そこ(金髪)に関心がいくから、ほかのところに(矛先が)いかないだろ」と(笑)。もっと内面を攻撃されるとかね、そういうのに比べたら確かにいい。
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