ニコニコ高校が斬る、日本の「一極完結」教育 <動画>真に才能を伸ばせる教育システムとは

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沖縄に「ネットの高校」を作る――。そんな計画を打ち出しているKADOKAWA・DWANGO、背景にはどんな考えを持っているのか。夏野剛氏が語ります。

 

私も所属しているKADOKAWA・DWANGO、ネットの高校を創立するということが話題です。僕はこれが、日本の学校教育に大きなインパクトを与えることになるんじゃないか、なるようにしたいと、思っています。

同社が主催する「ニコニコ超会議2015」でも、趣向を凝らしたブースが多数展開されました(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

どういうことかと言うと、やはり日本の中高教育というのは「一律性」が非常に強くて、ものすごく狭いコミュニティの中でほとんどすべての生活が完結するという状況。これはきわめて異常だと思うのです。

部活など授業以外の部分も、ほぼ学校の中で完結するので、その学校に馴染めなかった生徒は完全に落ちこぼれてしまったり、生きていく場所がなくなっちゃったりということが起きる。それが、いじめや自殺などの悲劇に繋がっていることもあると思うのです。

あらゆる才能を、ニコニコで証明してきた

この記事は週刊『夏野総研』とのコラボレーションでお届けします

そういうことを考えると、僕はやはり、もうちょっと多様性のある教育システムを用意すべきと思うのです。そして日本にそういう教育システムがないのなら、KADOKAWA・DWANGOで用意したいと。

ネットの高校、通信制の高校というのは、すでにだいぶ実績が積まれています。ネットで教育することをメインに置くことによって、普通にスクーリングしている学生よりもズバ抜けた成績を取る高校生や、自分の生きていく道を発見できる高校生が、たくさん出てくるはずです。

「学校にきちんと通わなかった人は社会で生きていけない」なんて、そんなのはおかしい。あらゆる世界に才能を持っている人がたくさんいるというのは、われわれがニコニコ動画で証明したことです。その一人ひとりの才能を、きちんとした教育でさらにブーストしようと。それが、われわれが考える「ニコニコの高校」です。

これから壮大な計画を実行していきますので、ぜひ期待していてください。面白いことになりますよ!

夏野 剛 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特別招聘教授

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なつの・たけし

早稲田大学政治経済学部卒業、東京ガス入社。米ペンシルベニア大学経営大学院ウォートンスクール卒(経営学修士)。NTTドコモでiモードの立ち上げに参画。執行役員マルチメディアサービス部長を務め、08年に退社。現在は慶應義塾大学政策メディア研究科特別招聘教授のほか、ドワンゴ、セガサミーホールディングス、ぴあ、トランスコスモス、DLE、GREEの取締役を兼任。経産省所轄の未踏IT人材発掘・育成事業の統括プロジェクトマネージャー現任。ダボス会議で知られるWorld Economic Forum の“Global Agenda Council”メンバーでもある。


 

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