大学生の就職状況が好転している。大学通信が大学に行っている就職率調査では、大学の実就職率(《卒業者数─大学院進学者数》に占める就職者の割合)は2012年の76%から2014年は82%に改善した。
2014年の就職率は最高の看護系が94・7%なのに対し、文・人文系は76・2%だった。では、各系統で就職率が高い大学はどこか。2012~2014年の3年間の累積就職率で見た。
状況好転で経商系は順調に就職率を回復
法学系は法曹や公務員を目指す学生が多いため就職率が低く出る。法学系の就職率が77%なのに対し、経済が80・7%、商が81%、経営が82・1%。法科大学院などへの進学準備や国家試験の再チャレンジ者がいることも要因で、法学系の大学院進学率は経済・経営・商の1・5%に対し6・1%と高い。
その法学系トップは青森中央学院大学の経営法。経営の要素がプラスに働いたようだ。一橋大学、名古屋大学、慶応義塾大学、学習院大学、上智大学などの法学部は大企業に強く、法学系の中でも就職率と就職先の質を両立させている。
サラリーマン養成学部と言われる経済・経営・商学系は、就職状況の好転とともに順調に就職率が回復。今春は不人気だった経済・経営・商学系私大の志願者が増加に転じた。中でも安田女子大学、岐阜聖徳学園大学、宮崎産業経営大学の学部などは、難易度が低い割に就職率が高くお得な大学といえそう。
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