「学歴フィルター」早慶とMARCHの大きな差

ふるいにかける企業側の本音とは?

黒いリクルートスーツに身を包んだ学生が街中に溢れる季節が今年もやってきた。経団連(日本経済団体連合会)の取り決めで、「後ろ倒し元年」と呼ばれるように就職活動の時期が従来から3~4カ月繰り下がったことにより、6月の今この時期が就活の実質的なピークとなっている。

就活生の多くが気にしているのが、「学歴フィルター」だ。新卒採用をしている企業が特定の大学以外の学生を、事実上選考の対象から外すというもの。その存在自体は就活生の間で周知の事実ではあるが、基準は企業によって異なり、実態はなかなかつかめない。学生は戦々恐々とするほかないのである。

法政よりも慶応を優先?

現在法政大学に通う4年生のAさんは「MARCHの中で法政は評価が低めというのが学生の認識。超大手企業の内定はそもそも期待していない」と話す。関東以外の人にとっては耳慣れないかもしれないが、「MARCH」とは首都圏の有名私立大学5校を指した略語で、M=明治大学、A=青山学院大学、R=立教大学、C=中央大学、H=法政大学、からそれぞれ頭文字を取っている。

週刊東洋経済6月27日号(22日発売)の特集は『早慶MARCH』です。現役学生や若手OB・OGの本音を満載。就職や出世の事情、入試の今、そして付属校の内実など、多方面から7大学に迫りました。上の画像をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

Aさんも「学歴フィルター」を強く意識する就活生の一人だ。フィルターの在り処を知りたい―。Aさんの友人は、とある超大手企業の応募用アカウントを二つ作った。一つは法政大生として、もう一つは「格上」の慶応義塾大学の学生を装って。すると、法政で登録したアカウントのほうが、会社説明会の予約開始時間が遅くなったという。

これは「時差告知」と呼ばれる仕組みだ。企業が説明会の予約を募る際、定員の埋まり具合を見ながら、予約を開始した旨を告知する大学の範囲を徐々に広げるというもの。ある就職情報会社が開発したシステムが使われている。つまりこの企業は、法政大より慶応大の学生に説明会に来てほしかったということだ。

就職関連の調査会社、HR総研が今年の2016年卒採用において重点的に学生を採用したい大学について調査をまとめている。それによれば、47%の企業がGMARCH(MARCHと学習院大)と関関同立(関西大、関西学院大、同志社大、立命館大)をターゲット校にしている。これは旧帝国大学(東京大、京都大など)の33%、早慶上智(早稲田大、慶応大、上智大)の28%など、ほかのどの大学グループよりも高い数値だ。

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