
将来は仕事で上を目指したいが、周りに一緒に夢を目指せるような友人がいません(写真 : tooru sasaki / PIXTA)
いい大学に入り、いい会社に入っても、一生安泰の保証はない。これからの時代は、社会に出た後にどんな努力をするかで将来が決まる。この連載では、「学歴なし、コネなし、カネなし」で世の中を渡り歩いてきた安井元康・経営共創基盤(IGPI)プリンシパルが、悩めるビジネスパーソンからのキャリア相談に、本当に役立つ実践的なアドバイスをしていく。
→安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。
前回のQ&A 「つるむ人たち」と、どう付き合うべきか
前々回のQ&A 「水商売」を離れるためにはどうするべきか
【キャリア相談vol.59】なぜ、みんなは上を目指さないのでしょうか?
中堅レベルの大学に通っています。自分には安井さんのように、将来、仕事で上を目指したいという野望がありますが、周りにそのことを言うと「無理でしょ」といった反応が返って来ることが多く、一緒に夢を目指せるような友人がいません。
夢を語るのはおかしなことではないと思いますが、なぜ、みんなは上を目指さないのか不思議でなりません。それとも自分が仕事を甘く考えているのでしょうか。安井さんの周りは当時どんな感じで、またどのようにモチベーションを維持していたのでしょうか。
大学3年生 けーすけ
けーすけさん、あなたすばらしい考えをお持ちだと思います。
世の中、けーすけさんのような大学生に限らず、大学や会社などの自分が所属する組織によって自分自身を定義してしまう人と、所属組織にかかわらずあくまでも個人として自分自身を定義する人がいます。
結局、自分自身の限界は自分自身が作り出すものでしかありません。所属する組織のレベルや限界が自分の限界だと思ってしまえば、当然それよりも上にいくことはできません。なぜならば、自分が作り出した架空の限界を上限とした努力や考え方しかしなくなるからです。反対に自分自身でハードルを高く設定をして、口だけでなく行動に着実に移せるのであれば、可能性は十分にあるのだと思います。
そのための考え方や方法論などは拙著『非学歴エリート』などを参考にしていただければと思いますが、大事なことは、戦う前にリングを降りる必要はまったくない、ということです。やり方次第では勝てる、と。
世の中を読む少しの力と、努力する方向性と優先順位を間違わなければ、まだ大学生ですから、今後、誰にでも何にでもなれます。したがって、学歴のいかんによらず、キャリア上で才能が開花することも十分可能なわけです。
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