「要介護の親が住むゴミ屋敷」4時間で迎えた結末 介護で疲弊した子にかかる「片付け」という負担

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「私自身、過去に母親が要介護になり、住んでいた賃貸の家を引き払った経験があるんです。実家の問題に介護が絡んでくると、役所の手続き、お金のこと、家の片付けなど、やらなきゃいけないことや考えなきゃいけないことが山盛りで、頭も心も体も本当に疲れてしまうんです。それがどれだけ大変なことかわかっていたので、困っている人がいたら力になりたいと思っていました」

娘はかなり精神的に疲弊している様子だった。まだ50代なので健康体だが、気持ちの問題で体が思うように動かない。誰かに相談する気力も失っていたが、友人が困っている自分を見つけてくれたので助かった。

ゴミ屋敷
1階の片付けから着手。生活していた和室は生ゴミはないものの、多くのストック類や雑貨が所狭しと並ぶ(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
ゴミ屋敷
キッチンで気をつけたいのは、中身の入った調味料類。液体などが飛び散らないように段ボールに詰めていく(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

親への愛情があっても介護はしんどい

現場に入ったスタッフは全部で6人。4人が仕分けに回り、残りの2人でゴミを外に停めてあるトラックまで運ぶ。午前中は1階部分の片付けに専念していく。

要介護者が住む家には2つの種類がある。介護をする親族が同居しているパターンと、要介護者が一人で住んでいてヘルパーが出入りしているパターンだ。仮にゴミ屋敷化してしまった場合、それぞれどんな問題が出てくるのか。二見氏に聞いた。

まずは、介護をする親族が同居しているパターンから。

「この場合、家の中にあふれているゴミは介護をしている親族のモノであることが多いんです。というのも、親族は要介護者の世話でいっぱいいっぱいになっているので、介護ベッドの周りは片付いている一方で自分のことがおろそかになってしまっているからです」

二見氏の祖母が介護施設に入所する際、母親が言っていたことが今でも忘れられないという。

「私、何のために貯金してたんだろう。自分の老後のために貯金してたのに、お金ばっか飛んでいって」

ゴミ屋敷
1階が片付いた後、2階の和室に取り掛かる(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
ゴミ屋敷
不要なモノを手際よく袋に詰めていくスタッフたち(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
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