40代女性「ゴミ屋敷に部屋が激変した」つらい事情 働き続けてきて「たぶん何かが崩れてしまった」

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ゴミで床が見えないほどになっていた(写真:「イーブイ片付けチャンネル」より)
とあるマンションのワンルームに住む40代の女性は、職場で部署が変わったことを機に心療内科へ通うようになった。次第に引きこもりがちになると部屋はゴミで荒れ始め、ネズミとゴキブリがどこからともなく集まってきた。
本連載では、さまざまな事情を抱え「ゴミ屋敷」となってしまった家に暮らす人たちの“孤独”と、片付けの先に見いだした“希望”に焦点をあてる。
ゴミ屋敷・不用品回収の専門業者「イーブイ」(大阪府)を営み、YouTube「イーブイ片付けチャンネル」で多くの事例を配信する二見文直社長が、この部屋の顛末を語る。

布団がひどく汚れ、体が痒い

内閣府の調査によれば、15~64歳における日本の引きこもり人口は、約146万人と推計されている。あくまで推計であるためどこまで実態を正確に捉えているかはわからないが、「8050問題」など引きこもりが日本社会の課題になっていることはたしかであろう。

今回の依頼者である女性も、ある時期から引きこもり状態に陥った。

玄関のドアを開けると、廊下から部屋の奥まで壁に張り付くようにして、段ボールが頭の高さまで積み上げられている。段ボールのロゴを見てみると、ほとんどがネット通販で購入した商品の空箱である。

部屋の中も荒れ果てていた。床全面がゴミで覆われており、棚を開けるとネズミがかじった跡や、ゴキブリのフンなどの痕跡がある。かろうじて布団を敷くスペースだけは確保されていたがひどく汚れている。女性は体の痒みにも苦しめられているという。

玄関から部屋の片付けをスタート(写真:「イーブイ片付けチャンネル」より)

どんなに忙しくても家のことだけはしっかりこなす性格だった。しかし、職場で部署が変わったことを機に心を病み、心療内科に通うようになった。数カ月間「もう何もしたくない」という心境に陥り、きれいだった部屋があっという間にゴミ屋敷になってしまった。女性が話す。

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