
1人暮らしとは思えない量のゴミやモノであふれている室内。それには理由があった(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
大阪府北部某所。70代の独居老人が住む、駅からバス圏内の一軒家は、生ゴミとゴキブリによって荒れ果てていた。住人の女性は脚が悪く、2階には長いこと立ち入っていなかった。
本連載では、さまざまな事情を抱え「ゴミ屋敷」となってしまった家に暮らす人たちの“孤独”と、片付けの先に見いだした“希望”に焦点をあてる。
YouTube「イーブイ片付けチャンネル」で多くの事例を配信するゴミ屋敷・不用品回収の専門業者「イーブイ」(大阪府)代表の二見文直氏に、1人暮らしの高齢者が住むゴミ屋敷のリアルを聞いた。
動画:実家の片付けの秘訣!片付けのプロが教える実家整理のポイント
※本連載がマンガになりました。ぜひ、無料で読める【漫画「ゴミ屋敷」~孤独な部屋の住人たち~】もご覧ください。
ゴキブリが走り回るキッチン
大阪市北部の某駅から歩いて約20分の一軒家に、70代の高齢女性が1人で住んでいた。脚が悪く杖をついている女性は、駅へ行くにはバスを使わないといけないが、自宅からバス停も遠い。当然、ゴミ出しもろくにできず、家はゴミ屋敷と化していた。
間取りは3DK。1階から順に見ていくと、女性が主に生活スペースとして使っていた和室は散らかってはいるものの、そこまで荒れた様子はない。壁には両親なのか、先祖なのか、遺影が掛けられている。ただ、布団を敷くには床に散乱したモノを掻き分けなければならず、過ごしやすい空間とは言いがたい状態だ。

脚を悪くしてから1階に居住スペースを移したのだろうか。布団の数も多かった(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
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