「ゴキブリまみれの一軒家」6時間の壮絶清掃の中身 12トンものゴミ山に作業スタッフも悪戦苦闘

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「今回は依頼主さんから鍵を預かっての作業になります。こういう現場では、まだ作業に慣れていないスタッフに仕分けの方法を教えたり、虫に慣れていないスタッフにキッチン周りを担当してもらったりと、研修に使わせてもらうことが多いです。お客さんが立ち会っているときにあれこれ教えていたら迷惑がかかってしまうので」

イーブイに片付けの依頼をしてきたのは、この家に住んでいる70代の女性とその妹だった。

「見積もりのときに2階を案内してもらったんですが、階段を上がるだけでかなり辛そうでした。はじめは2階の洋室で生活されていたようですが、脚を悪くしてからは2階に上がれなくなってしまったようです。女性は口数が少なく、なんというか、“のほほん”としている方でしたね」

ゴミ屋敷
2階の和室を片付けるスタッフ。思った以上にゴミやモノが多く、なかなか進まない(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

優柔不断な面があるのかもしれない。生活はすこぶる不便で、家は荒れる一方だったが、女性はなかなか行動に移せない。そんな状況を見かねた妹が手取り足取り手続きを進めてくれた。イーブイとのやり取りも、見積もりも、すべて妹が率先して仕切った。

そのおかげもあって女性はすでにゴミ屋敷を退去し、駅近のマンションへ引っ越したのだという。片付けが完了したら家は売却するが、それも妹が行うはずだ。

ゴミ屋敷
ゴミ屋敷で危険なのは、電気のコード類やモバイルバッテリー。ホコリやゴミに引火の恐れがある(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

突如出てきた「隠し扉」

「全体的に多いな……」

作業開始前、スタッフたちは不安だった。ゴキブリにまだ慣れていない新入りのスタッフ「ナリちゃん」もいる。そんな中、二見氏だけは冷静だった。

「一見、モノが多く見えるんですけど、踏み固められてはいないので、めちゃくちゃ多いというわけではないと思うんです。2階の和室もゴミが積み上がっているように見えますが、そうでもないんじゃないかな。いざやりだすと早いと思いますよ」

ゴミ屋敷
2階洋室の片付けを一人でこなしていく二見氏(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
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