ウィーン川とドナウ運河も通常の水位に戻った。
1000年に一度の大増水でも氾濫しなかったのには理由があった。ウィーン市街地には複数の地下貯水池と地下トンネルがあり、その容量の限界まで水を貯めつつ、微調整による放水が繰り返されていたのだ。そのため、川はギリギリ決壊しない水位を保ち続けた。
起こりえた被害を防ぐインフラ
ウィーンは、遊水池ノイエドナウの水門開放と、地下貯水池の適切な運用により、過去最悪ともなりえた水害からまぬがれたのだ。
多くの人にとって、今回の豪雨は、「思ったほどの被害をもたらさなかった」と感じられるかもしれない。しかし、その裏には、何百年と積み上げられた治水テクノロジーとインフラ、そしてそれを運用する人々の手があった。
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