早慶で「サークルに青春を捧げた男」驚きの20年後 早稲田実業中退→大検→経産省の官僚、そして・・・

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現在の依田俊一さん/法律事務所Zパートナー弁護士、プライベートエクイティファンドファンドマネージャー、投資先企業(#FR2を展開する株式会社せーの等)の役員、株式会社REVOLUTION(東証スタンダード8894)監査等委員取締役、株式会社ネイリー監査役、渋谷女子インターナショナルスクール講師、デジタルエンターテイメントコンソーシアム アドバイザ、弁護士

経産省で働くことを希望したのは、日本の経済力の将来に不安や改善を感じていたこと、また、当時経産省がクールジャパンを推進していたことにも興味があったという。

しかし意気込んで入った経産省は1年程度で退職することに。なぜか。

「中小企業の金融支援を行う部署に所属しましたが、経産省で最も忙しい部署のひとつでした。朝8時半に職場に行って帰宅は終電かタクシー。昼休みは廊下で売っているお弁当を急いで買ってご飯を食べながら仕事をするんです。日中はまったく自由がなくて想像以上にハードでした。多忙といえば、イベサー時代もかなり多忙でしたよ。でも、自主的に動ける忙しさは大丈夫なんですが、経産省ではそうもいかなかったですし。

経産省の仕事は代えがたい仕事だと思いましたし、上司に退職の意志を伝えたときはとどまるように説得されて、心が揺らぎました。それでも精神的に限界に達していたし、今後のキャリアを考えて入省して1年で退職をしました」

希望して入った職場だったが、思い描いた経産省官僚の仕事はできなかったと遠くを見た。

イベサーを通じて学んだ大事なこと

経産省退職後は、弁護士として法律事務所に4年勤務。その後、友人と共に弁護士事務所を設立し、現在は弁護士事務所と投資ファンドの投資先の会社の役員および上場企業の社外役員として数カ所で働いている。

弁護士になった後も変わらず多忙だが、自分主導で仕事がすすめられるので苦ではないという。

改めて、今までの経歴から現在の仕事をするうえで生かせたことはあるか聞いた。

「イベサーの活動を通して50人、100人規模の組織を動かす経験が学生時代に経験できたことは大きかったと思います。たくさんの人がいる中で、組織として今どんな問題点があるのか。誰にどう声を掛けたらスムーズに進むのかといったことを、当時から客観的に見て分析していました。

たとえばリーダーの立場に立つと、自分が指示を出しているのに人が動かない。または、いちメンバーの立場になると頑張ったところで自分にリターンが来ない。モチベーションが上がらないなど、それぞれの立場で考えがあります。一つの方法として、もっとメンバーに権限を与えて仕事にコミットするように促すとか、参加者意識をもたせること。

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