文化祭や運動会で見る受験校選び「深い」ポイント 「うちは自由な学校です」が本当かを見極める

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文化祭準備をする学生たち
運動会や文化祭の運営方法は各学校で実にさまざま。「どのように運営されているか」で垣間見られる学校の自由と規律のバランスとは?(写真:Fast&Slow / PIXTA)
受験シーズンが近づいてきた。入試に向けて文化祭や運動会の様子を、学校選びの参考にしている親子も多いだろう。生徒たちの雰囲気を間近に感じられる機会には間違いないが、教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏は「文化祭や運動会の運営のされ方には、その学校の自由と規律のバランスが表れている」と語る。"学校取材のプロ"ならではの視点とは?

「自由」「生徒主体」の意味は学校によって違う

中学受験をして入るような学校なら、どんな学校であっても学校説明会では「うちは自由な学校です」と言います。「行事は生徒主体で行います」とも必ず言います。嘘ではないと思います。でも、それぞれの学校の自由の基準は異なりますし、生徒主体の意味する範囲も異なります。

では実のところをどこで見極めればいいのか。文化祭と運動会に注目してほしいと思います。

ただし、文化祭や運動会の当日の雰囲気をただぼーっと味わっても何もわかりません。たしかに生徒たちの息づかいに直に触れることができる貴重な機会ではありますが、これらはあくまでも「ハレの日」です。つまり非日常です。学校の素顔が見られるわけではありません。

むしろ文化祭や運動会の当日よりも、そこに至るまでの段取りに学校の個性が表れるのです。もっと具体的にいえば、「自由と規律」のバランス感覚が、文化祭や運動会の段取りに如実に表れます。非常に大雑把にいうと、文化祭は「個」を表現する場であり、運動会は「組織」を表現する場です。

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