文化祭や運動会で見る受験校選び「深い」ポイント 「うちは自由な学校です」が本当かを見極める

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規律のとれた組織だった運動会を行いつつ、文化祭は有志団体単位の個性重視で行われる学校ももちろんあります。運動会はゆるゆるなのに、文化祭はわりときっちり行われる学校もあります。

学校選びを通して自分たちの好みを知る

というわけで、運動会における組織(規律)重視か個人(自由)重視か、文化祭における組織(規律)重視か個人(自由)重視かの2軸のバランスから、その学校の規律と自由のバランス感覚がおおよそ推し量れます。それを4象限に落とし込むと図のように表現できます。

体育祭と文化祭における自由と規律の関係
運動会(体育祭)と文化祭における自由と規律の関係(画像:筆者作成)

ですから、各学校の文化祭や運動会に参加した際には、パンフレットなどを入手して、文化祭はどのような団体単位で行われているのか、運動会の種目はどのようなラインナップかなどを見てみてください。そこから学校の個性が客観的に浮かび上がってくるはずです。生徒をつかまえて「自由ですか?」と聞いたって、客観的な答えが得られるわけがありません。生徒たちは自分の学校しか知らないわけですから。

もちろん、難しいことは考えずに「ハレの日」の雰囲気を素直に楽しむことも大切です。特に受験生本人はそれでいいと思います。上記のような観点で「自由と規律」のバランスを見極めるのは、あくまでも親の役割です。

中学受験における学校選びのコツは、わが子に合った学校を選ぼうとするのではなく、自分たち親子がどんな学校を好きだと思うのかを発見していくことです。「ああ、この子はこういう学校が好きなんだ」「ああ、自分は親として、自由と規律のバランスはこれくらいがちょうどいいと思っているんだ」と、学校選びを通して自分たちを知るのです。

そうすると、結果的にわが子に合った学校に出会えるようになり、納得できる合格を手にして、中学受験をしてよかったと思える確率が上がります。

おおたとしまさ 教育ジャーナリスト

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Toshimasa Ota

「子どもが“パパ〜!”っていつでも抱きついてくれる期間なんてほんの数年。今、子どもと一緒にいられなかったら一生後悔する」と株式会社リクルートを脱サラ。育児・教育をテーマに執筆・講演活動を行う。著書は『名門校とは何か?』『ルポ 塾歴社会』など80冊以上。著書一覧はこちら

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