「同じ学校、同じ塾」でなぜ成績に差がつくのか 「頭脳のOS」をアップデートする"魔法の言葉"

✎ 1〜 ✎ 247 ✎ 248 ✎ 249 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

多くの場合、「もともとの頭の作りが違うから」で片付けてしまっていることが少なくありません。しかし、それでは何の解決にもなりません。そこで、もう少し深掘りしてみます。

地頭がいいとは、考える力があるということ

「頭の作り」とは一体何でしょうか。

これを理解するために、パソコンに置き換えて考えてみましょう。

パソコンの本体にはOS(オペレーションシステム)やソフトなどが入っています。ソフトはそれに対応したOSが必要になります。例えば、Windows95という1995年のOSには、当時のワードやエクセルなどのソフトをインストールして使っていました。では2024年版のワード、エクセル、のソフトをWindows95にインストールして使うことができるでしょうか。入らないかフリーズを起こします。2024年のソフトには、それに対応できるOSが必要なはずです。

実は、このOSとソフトは、人間の頭脳にもあると筆者は考えています。

人間の場合のOSは「考える力」のことで、いわゆる「地頭」と呼ばれるものです。地頭が良いとは、考える力があるという意味だと筆者は捉えています。一方のソフトは子どもたちの世界で言えば、国語、算数、理科、社会などの学習科目に当たります。

例えば、40人の小4のクラスがあるとします。学校では同じバージョンのソフト(例:小4算数、小4理科など)を授業で“インストール”します。では、40人の子どもたちの頭脳のOSバージョンはどうなっているでしょうか。

均一であるとは思えません。つまり、小4の科目というソフトがインストールできるOSとそうでないOSが混在しているとしたら、同じ授業を受けても差がつくことは容易に想像できます。

小学校までは問題がなかったけれど、中学に入ったら急に授業についていけなくなった場合、その子のOSは小学校のソフト対応のOSであり、中学までは問題なかったけども、高校の授業は理解ができなくなったということは、中学のソフト対応までのOSだった可能性があるということです。

次ページ「考える」とは一体何を指すのか
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事