女性営業には「弱さ」を見せられる強さがある Honda Cars茨城南の「勝ちパターン」<下>

✎ 1〜 ✎ 59 ✎ 60 ✎ 61 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
”男社会”の色が濃い自動車ディーラーの世界に、新たな風を吹き込んだ土田麻理子さん
依然として男勝りの「押せ押せ営業」が主流である自動車ディーラーの世界。ここで女性ならではの「”売らない”地道なコツコツ営業」で見事に結果を出し、これまでにない「新たな勝ちパターン」を切り開いて見せたHonda Cars茨城南。
後編となる今回は、引き続き、営業チーフの土田麻理子さんと取締役営業部長の福田敏彦さんにお話を伺うと共に、実際の顧客の声も交えながら、女性営業の持つ可能性、そして女性営業がいきいき活躍できる方法についても考えてみたいと思います。

 

 ※ 前編:女子社員の「売らない営業」が会社を変えた

確実に成果を上げてきました

少子高齢化、自動車離れ、増税といった市場環境の変化から、新車販売をメインとする新規来店顧客に頼る拠点運営に限界を感じ、既存顧客に働きかける「地道な営業」に新たな可能性を見出したHonda Cars茨城南。

その足掛かりとして、経理担当ながら車検獲得営業を一任され、わずか2カ月で車検獲得率を13%アップさせた土田さんは、正式に営業職へ就任して以降、新車販売でも大活躍。過去3年間の年間販売実績は、2012年度51台、2013年度64台、2014年度72台と、着実にトップセールスといえる成果を叩き出し、表彰を受けるまでになりました。

社内では当初、自動車営業に女性を起用することに反対の声も多かったといいますが(詳しくは前編をご参照)、実際営業の現場で、土田さんの姿は顧客にどう映っているのか、顧客に直撃しました。

「ちょっとした相談が気兼ねなくできるように」

顧客の声その1:「土田さん制作のワクワク新聞をいつも楽しみにしています。ディーラーというと敷居が高いイメージもありましたが、この新聞は手描きなので、親近感が沸きます」

顧客の声その2:「私は女性で車のメカ的な知識もないので、ディーラーに行って話を聞いてもチンプンカンプンになりそうで敬遠していました。でも、土田さんのような女性がいれば行きやすいですし、ちょっとした相談も気兼ねなくできるようになったので嬉しいですね」

多くの女性顧客がディーラーに対し「敷居の高さ」や「プレッシャー」を抱いている中、土田さんは具体的にどんなアプローチを心掛け、心の距離を縮めていったのでしょう?

次ページ「売って終わり」の時代は終わった
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事