部長、どうか私を管理職にしないでください。 出世したくない会社員が激増する3つの理由
出世を望まない人たちはどれぐらいいるのか?
「課長になるぐらいなら、私は会社を辞めます」
「え? どうして?」
出世するぐらいなら辞めると言いだす30代の社員がいた。とても優秀な社員だった。私どもの支援先で幹部候補と注目されていただけに、上司や役員たちは心底落胆した。
ここ数年、出世したくない会社員が激増している。私が社会に出た頃(バブル全盛期)は、誰もが「24時間働けますか?」を合言葉に出世争いを繰り広げていた。なのに、なぜこんなことになったのか?
組織として望ましいのは健全な競争があることだ。なのに「出世競争」など、まるで死語のようになってしまった。めっきり聞かなくなった。冒頭に記した「出世するぐらいなら辞める」と言いだした社員は、年収が1.3倍になると言われていた。にもかかわらず、
「課長になるぐらいなら競合他社に転職する」
と言いだした。このような話を私はここ数年、いろいろな企業の経営者から聞いている。この傾向は各種調査結果からも、明らかだろう。



















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