マネジメントに必要なのは「厳しさ」か「優しさ」か 部下の「個」の尊重と目標達成を両立させる手法

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複雑で難しくなっているマネジャーの役割。厳しさと優しさを両立させる新しいマネジメントの手法を提示します(写真:kouta/PIXTA) 
「働き方改革」以後、マネジャーの役割は複雑で難しくなりました。ただでさえ「正解が見えない」時代にあって、メンバーの個を尊重しながら、成果も上げなければならないからです。「厳しさ」だけではメンバーはついて来ず、「優しさ」だけでは目標達成は困難。では、どうすれば? 人事コンサルタントの和田真二氏が著書『伴走するマネジメント』で提示するのは、厳しさと優しさを両立させる新しいマネジメントの手法。メンバーの自立を促しつつ、同時に、成果を上げることも可能にします。

「視界を共有しないとランナーは安心して走れない」

メンバー・マネジメントの新しいフレームを提唱する『伴走するマネジメント』。

「伴走する」というニュアンスについては説明が必要かもしれません。

昔ながらの「上位下達」ではなく、「個を尊重する」あまりに放置する、ということでもなく、マネジャーとメンバーが「視界を合わせる」ことで成果を上げていくことを指します。

そのヒントになったのは、視覚障害者と走るブラインドマラソンです。

手を取って補助することが伴走者の役割なのではなく、視界の異なるランナーに対して状況をしっかりと説明し、ゴールに向かって自立して走ってもらうことが伴走者の役割です。

「視界を共有しないとランナーは安心して走れない」。ここが大事なポイントです。

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